ディスカスを飼育するにあたって「濾過器(フィルター)はなにを使えばいいの?」と質問されることがありますが、 どのフィルターを使っても”育成”も”繁殖”も可能です。 ただ、フィルターの種類によって掃除(メンテナンス)の頻度などが変わってきたりもしますので、自分の”飼育スタイル”によって選択するとよいです。以下4つのフィルターを比較しながら見ていきましょう。表は私の主観となります。
| 種類 | ろ過 能力 | 掃除 しやすさ | 掃除 頻度 | 見た目 | 静音性 | 酸素 | 価格 |
| スポンジフィルター | ▲ | 〇 | ▲ | ▲ | ▲ | ◎ | ◎ |
| スポンジフィルター(投げ込み式) | ▲ | 〇 | ▲ | ▲ | ▲ | ◎ | ◎ |
| 上部式フィルター | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 | ▲ | 〇 |
| 外部式フィルター | ◎ | ▲ | ◎ | ◎ | ◎ | ▲ | ▲ |
スポンジフィルター
まずは、スポンジフィルターですが、”ろ過能力”はそこそこ。餌を控えめにやるのであれば透明度は保てます。コンテストにでるような立派なディスカス育成をしようとすると餌を大量に給餌することになり、ろ過能力が追い付きません。これは”換水”することによって水質悪化を回避します。
”掃除しやすさ”ですが非常に楽です。スポンジを水道水でじゃぶじゃぶ洗って元に戻すだけです。バクテリアがいなくならないように50%から70%くらいの感じで洗ってます。ただし、”掃除頻度”は高めです。私は2日~1週間くらいに1回くらいです。餌を大量にやらなければ状況次第ではありますが、2週間以上は普通に大丈夫です。
”見た目”はいまいち。水槽の中でのスポンジの存在感は大したものです。見た目重視の方には受け入れられにくいかもしれませんね。
”静音性”はよくないです。寝室が別であればよいですが、結構うるさいです。エアーの量を調整すれば静かになりますが、溶存酸素量は減ります。私は大抵ボコボコ言わせています。ただ、この”調整できる”というのがスポンジフィルターの強みかもしれません。
”酸素”量ですが、調整できるのでエアーの量を強くすれば溶存酸素量多くなります。
”価格”は上部式や外部式と比べれば安いです。
スポンジフィルターの強みは”調整できること”ですが、これが本領発揮されるのが”繁殖”です。詳細はまたの機会にしますが、産卵、孵化、体着時はエアレーションを弱めます。
投げ込み式スポンジフィルター
こちらは基本的にスポンジフィルターと同じですが、異なる点を挙げてみます。
- 投げ込み式なのでスポンジフィルターのように吸盤が不要→吸盤買い替えしなくてよい
- 部品が少ないのでメンテナンスが楽
- 水槽の真ん中に設置できる。体着時に本領発揮する。詳細は別途
上部式フィルター
上部式フィルターの、”ろ過能力”はウールマットの面積が広いのでスポンジフィルターより高いといったところでしょうか。あとは餌の量ににもよりますが、ろ過能力が追い付かない場合は”換水”することによって水質悪化を回避します。
”掃除しやすさ”ですが非常に楽です。水槽の中に手を入れなくてもウールマットを取り出すことができるので、水道水でじゃぶじゃぶ洗って元に戻すだけです。古くなれば捨てて新しいものと交換すればOKです。ウールマットは何枚か重ねておけるので、一番汚れている上のものをじゃぶじゃぶ綺麗になるまで洗っています。下にあるウールマットにバクテリアが残っているので大丈夫です。”掃除頻度”はスポンジフィルターより低く、私は1週間くらいに1回くらいです。餌を大量にやらなければ状況次第ではありますが、1か月以上は普通に大丈夫です。
”見た目”は良いです。水槽の上に本体を設置できるので水槽の中にに吸い込むパイプと吐き出すパイプがあるだけです。
”静音性”はスポンジフィルターより良いです。モーターで動いているため調整機能がありません。
”酸素”量ですが、調整できないので一定です。ディスカスを大量に詰め込んで飼育する場合には溶存酸素量に不安を感じます。
”価格”はスポンジフィルターと外部式との間くらいです
上部式フィルターは全体的に優秀なのですが、強みはなんといっても、”掃除のしやすさ”です。日々のメンテナンスをいかに楽にできるかが長続きのコツですので、この強みはあなどれません。あとは水槽の中に設置しないので水槽の中が広く見えますね。
外部式フィルター
外部式フィルターの、”ろ過能力”は非常に高いです。濾材を多くいれることができるのでろ過能力は最高でしょう。いくらろ過能力が高いからといって、過能力が追い付かないほどの給餌量の場合は”換水”することによって水質悪化を回避します。
”掃除しやすさ”ですが非常に面倒です。ホース類を外して広い場所で濾材をじゃぶじゃぶ洗う必要があります。また、汚れが見えにくいのでどうしても掃除を先送りしてしまう可能性があります。”掃除頻度”は非常に低いです。私は1か月~2か月に1回くらいです。餌を大量にやらなければ状況次第ではありますが、3か月以上は普通に大丈夫です。
”見た目”は良いです。水槽の外に本体を設置できるので水槽の中にに吸い込むパイプと吐き出すパイプがあるだけです。
”静音性”は上部式フィルターより良いです。モーターで動いているため調整機能がありません。
”酸素”量ですが、水面を揺らしたり工夫をしないと少ないです。また、調整できないので一定です。外部式フィルターは空気にほとんど触れないため、酸素量が少なくなります。スポンジフィルターは酸素を含んだ空気を送り出していますし、上部式ろ過は上部に吸い上げられた水が空気に触れています。一方外部式フィルターの本体の中では空気には触れることがない作りとなっています。
”価格”は一番高いです。
外部式フィルターの強みはなんといっても、”ろ過能力”です。”価格面”を気にしなければ”見た目” ”掃除頻度” ”静音性”とても優秀です。とても優れた濾過器ですが、”ろ過能力”に過信してしまい掃除を怠ると水質悪化をまねきディスカスはどんどん元気をなくしていくでしょう。赤虫やハンバーグなどがフィルターに吸い込まれ、30度近い水温で1か月もたったらどうなるかわかりますか?いくら換水をしても決してディスカスが元気になることがない水槽に変容するでしょう。ハンバーグのかけらを30度の水につけて1日たったのを嗅いでください。腐敗してますよ・・・それが1か月?ろ過能力が高いからと言って家庭用サイズのフィルターではハンバーグのかけら(1cm四方)が消えてなくなることはないので・・・
まとめ
いかがでしたでしょうか?それぞれに長所・短所がありましたが、その短所を飼育者が補えばディスカスはどの種類のフィルターでも飼うことができます。
ポイントだけいいますね。
- スポンジフィルターはこまめな掃除と換水で水質維持を心掛けましょう
- 上部式フィルターは全体的に優秀。掃除と換水で水質維持を心掛けましょう
- 外部式フィルターはろ過能力に過信しないこと。餌を吸い込まない工夫をすること
- 繁殖に関してはエアレーションの調整ができるスポンジフィルターが扱いやすい
- 繁殖の体着時には特に投げ込み式のスポンジフィルターが役に立つ
上記を参考にして自分のスタイルにあったフィルターを選んでみてください。
- 換水メインの飼育スタイルのため、ろ過能力が高くないスポンジフィルターのほうが、大量換水時のショックが少ないから。ろ過メインの飼育スタイルの場合、 ろ過が効けば効くほどpHが下がっていくので換水時にショックを受けやすい。
- 水槽内のろ材(スポンジ)の汚れが常に視覚的に確認ができるため。上部式や外部式の場合は確認しようと思わないと見えない。
- ”繁殖”できめこまやかな調整ができるため。←ここ重要 また別の機会に詳細を書きます
